一番過酷な目に遭うドラえもん映画!?
ドラえもん映画12作品目『ドラえもん のび太のドラビアンナイト』 の感想を書いていきます。
公開 1991年3月9日
上映時間 99分
オープニングテーマ「ドラえもんのうた」
作詞 楠部工
作曲 菊池俊輔
うた 山野さと子
エンディングテーマ「夢のゆくえ」
作詞 武田鉄矢
作曲 白鳥澄夫
編曲 渡辺雅二
うた 白鳥英美子
ざっくりあらすじ
季節は夏休み。ドラえもんの道具【絵本の中に入れる靴】で、絵本の世界を楽しんでいたのび太。
しずかちゃんを誘うも、ピアノ教室のキャンプに行く予定だと断られる。
代わりにジャイアンとスネ夫がやってきて2人は絵本の世界へと入っていく。
のび太は絵本に入らずにいると、しずかちゃんが「日付を1日間違えた。キャンプは明日からだった」と野比家にやって来た。
のび太としずかちゃんは2人乗で絵本の世界に入って楽しんでいた。
その時、ジャイアンとスネ夫が現実世界に戻ってきた。絵本をバラバラに交ぜたらもっと面白くなるかもと、のび太としずかちゃんが絵本に入っていることに気づかずに
絵本をバラバラにしてしまった。
バラバラになった絵本の世界は物語がはちゃめちゃになっていた。
しずかちゃんはこんな絵本の世界は夢が壊れると、のび太を置いてひとりで先に現実世界へ戻ることにした。
しかし、その途中で靴を片方落としてしまっていた。
翌日、絵本に入った人数と靴の数が合わないことからしずかちゃんが絵本に閉じ込められていることが発覚。
アラビアンナイトの絵本の1ページに靴が片方落ちているのを見つけるも、のび太が遊んでばかりなことを怒ったママが絵本を焼いてしまった。
もうしずかちゃんを助けられないと絶望するのび太は、奴隷船に乗るしずかちゃんの夢を見る。
ドラえもんは必死に調べ、アラビアンナイトの物語には実在の話があり物語の世界と繋がっている可能性を見つけた。
のび太、ドラえもん、ジャイアン、スネ夫はアラビアンナイトに詳しいガイドロボット・ミクジンと共に、しずかちゃん救出のためタイムマシンで794年のバクダッドへと向かう──。
ドラえもん映画で一番過酷な目にあっている!?
絵本の世界に入れるという、メルヘンで優しい始まり方をしたドラビアンナイト。
その始まりからは考えられないほど、5人は過酷な目にあっています。
しずかちゃん救出に向かったのび太、ドラえもん、ジャイアン、スネ夫の4人。ガイドロボットのミクジンもいましたが、三流ガイドだと言われ拗ねてどこかへ行ってしまいました。
4人はすぐにカシム盗賊団に狙われ戦いになってしまいます。
無事に町にいってしずかちゃんの写真で地道に聞き込みをする。
これも気が遠くなる作業です。
たずね人ステッキをつかえばよかったのに
しずかちゃんの目撃者を発見し、そのおじいさんの言いなりに船を書って出港してしまいます。
しかし、このおじいさんは盗賊カシムだったのです!
のび太たちの船に便乗して国外逃亡を図ったのです。
ドラえもんのポケットの秘密にも気付き、ポケットを奪ったうえで4人を海に落とします。
海に落ちたまま大嵐に遭い、一晩流されなんとか岸に到着します。
ここ! よく助かったなと思います。
この大嵐で、カシムの大勢いた子分が2人しか残らなかったほどだったのに。
奴隷商人アブジルも大勢いた奴隷がしずかちゃんひとりしか残らなかったのに。
ドラえもんの道具もなく、海に放り出された中で全員が無傷って奇跡です。
そもそもドラえもん出港前はポケットあったんだから、船くらいだせなかったのか
岸にたどり着いた4人は前は海、後ろは砂漠と絶体絶命です。
ポケットが無いことにもここで気づきます。
未来の道具も、水、食料も無しに何の当てもなく砂漠を歩いています。ジャイアンとスネ夫に至ってはアラビアンナイトの世界に馴染む変装をしており、半裸&裸足という砂漠を歩くにはかなりの無謀さ。
砂漠を歩いているとのび太が熱を出し歩けない状態に。
大砂嵐も直撃します。
ドラえもんの道具がないだけでも絶望的なのにこの環境は過酷すぎます。
リアルだったら何回も命を落としていたことでしょう。
そして、一番過酷な目に遭ったのはしずかちゃんでしょう。
絵本から出られなくなってのび太たちが気づくまで丸一日かかりました。
のび太たちはバクダッドに着いてからもしずかちゃんに会うまで何日間か過ぎています。
その間、奴隷として奴隷船にのっていたしずかちゃん。
奴隷船が大嵐にあい恐らく沈没し、生き残ったのは奴隷商人アブジルと奴隷のしずかちゃんだけでした。
砂漠を歩かされ、やっと着いたオアシスで隙を見て逃亡します。
どこへ向かえば良いのか?
日本ではないこの世界で頼れる者は誰もいない。
きっとのび太、ドラえもん、ジャイアン、スネ夫が助けに来てくれるということだけを信じてひとり砂漠を歩きます。
ひとりで逃亡してる最中、大砂嵐がきているのですがしずかちゃんはどう乗り切ったのでしょう。
奴隷、大嵐、砂漠、ひとり、追われている、どこに逃げればいいのか、大砂嵐、助けはいつ来るのか分からない。
可哀想すぎる。こんな体験したら大人でも
一生のトラウマです。
この過酷な体験の数々の苦しさ辛さが現実的すぎで、ドラえもん映画の中で最も過酷な日々だったのではないでしょうか。
船乗りシンドバッド
絵本のもととなった船乗りシンドバッドは砂漠の果てで黄金宮殿に住んでいます。
若い頃、お金や名声ではなく不思議な世界を見てみたいと旅をしていたシンドバッド。海で遭難した男からお礼にその夢を叶えてやると貰ったのが、黄金宮殿と不思議な魔法コレクションでした。
そんな黄金宮殿を目指していたのが奴隷商人アブジルです。
過去に来たことがあり、黄金宮殿の秘密もほとんど知っています。
アブジルは盗賊カシムたちと共に宮殿に襲撃。
シンドバッドとのび太たちは砂漠で遊んでおり、危機に駆けつけるのが遅れコレクションと宮殿を乗っ取られてしまいます。
牢屋に入れられ、ランプの精が見張りに立ちます。
シンドバッド王ではなく、道具の持ち主アブジルの命令を聞いてしまうランプの精です。
長く一緒に暮らしていたシンドバッドより、襲撃者アブジルに忠誠を誓うのは道具の仕様なのですが切ないですね。
ロボットガイドのミクジンが助けにきてくれ、脱出に成功しました。
しかし、シンドバッドは砂漠で歩けないだのと駄々をこねます。
ここでのび太のはなったセリフ
「シンドバッドも年をとったらおしまいだな。僕の憧れた絵本のシンドバッドじゃない」
残酷すぎるー!
わかりますよ?子供心に憧れが崩れたのでしょう。わかる。
でもシンドバッドもみるからに年寄りなのだから仕方ないのよ。年には勝てないの。
シンドバッドはこと言葉でやる気を取り戻し、アブジルとの一騎討ちで見事勝利をおさめます。
やはりシンドバッドはカッコいいのです。
エンディングでは「また遊びに来る」という約束どおり、のび太たちがシンドバッドに会いに行っている様子が描かれていました。
お土産はアラビアンナイトの絵本。ミクジンも一緒に楽しく遊んでいる様子はほのぼのしていて良かったです。
まとめ
異国情緒あふれる世界観、現実から絵本の世界へと入った瞬間などワクワクと楽しいお話のドラビアンナイト。
よくよく考えてみたら一番過酷な目にあっているのでは? ということが気になった2020年のたまこ なのでした。
以上、映画『ドラえもん のび太のドラビアンナイト』 たまこ の感想でしたฅ(´꒳ `ฅ)ꪆ
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