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映画『ドラえもんのび太の魔界大冒険』感想-ホラー的なSF作品

「もしも魔法の世界になったら」と、もしもboxで魔法の世界にしてしまったのび太。魔法と魔王の存在する世界での大冒険の物語。

ホラー的な映画となっているドラえもん映画第5作品目『ドラえもんのび太の魔界大冒険』について書いていきます!

 
映画ドラえもん のび太の魔界大冒険

 

 

ドラえもんのび太の魔界大冒険

 

公開 1984年3月17日

監督  芝山努
脚本  藤子不二雄


オープニングテーマ「ドラえもんのうた」
作詞  楠部工

作曲  菊池俊輔

歌    大杉久美子


エンディングテーマ「風のマジカル」
作詞  湯川れい子

作曲 NOBODY

歌  小泉今日子

 

 


出来杉くんの存在感


魔法を夢見るのび太

魔法は本当にあるのかを出来杉くんに相談しに行く。

出来杉くんは「昔はあったとされるが、魔法は廃れ、科学が生き残った」といろいろな説を出しながら教えてくれた。

出来杉くん頭良すぎ!

説明シーンを見ながら「そうなんだー」とのび太と同じレベルで納得していた。

 

ここの出来杉くんが説明する時の音楽が怖い、映像もリアルドクロが出てきたりと怖い、出来杉くんがはっきり魔法は「ない」と断言する緊張感と全てが怖い。この魔界大冒険にホラー感が出たのは、この出来杉くんの魔法解説シーンにあると言っても過言ではない。

たった数分の出演ですが出来杉くんの役割と存在感は大きかった。

 

ホラー映画あるある「怖がっているのは主人公だけ」


魔界に夢見るのび太。これだけだとほのぼの映画のようだが、すぐホラー的な話がでてくる。

それがドラえもんの石像だ。

映画が始まってオープニング曲が流れてすぐ、ゴミ捨て場でドラえもん石像を発見するのび太ドラえもん

家に持ち帰るとのび太だけが石像ドラえもんが呻くのを見て(聞いて)しまう。

しかしドラえもんは信じてくれなかった。

 

その後、出来杉くんから魔法はないと断言された帰路で、今度はのび太の石像を発見する。

ドラえもん石像とのび太石像は魔法で石にされた自分たちではないかと言うのび太だが、これも信じてもらえなかった。

 

その夜、風雨の激しい中で謎の声が聞こえ、ドラえもん石像とのび太石像が家の中に入り込んでいるのを発見する。

それでも怖がっているのはのび太だけ

石像の形が変わっている点も「柔らかい石なんだろ」とパパは一蹴して終わる。

 

いや、柔らかい石って!? そんなものがあったとしても、子供たちはやってないと言ってるのだからもう少し話を聞いてあげて欲しい。

ママは片付けについて言うだけ、ドラえもんも特に怖がってはいない様子。

のび太だけが怖がり、誰ものび太の怖がりを理解しようとしてくれない。

主人公だけが不思議な現象を体験し、周りには理解されないというまさにホラー映画あるある。

 

メジューサのトラウマ

 

長年メデューサだと思っていたが、ドラえもん映画では「メジューサ」が正解のようだ。

何といってもこのメジューサは多くの子供たちにトラウマを植え付けた存在だ。

私も小さいころ、メジューサが怖くてこのシーンは早送りして見ていた。

今ではホラー映画大好き人間になっているのだから人生って分からないよね。

 


大魔王デマオンの心臓に銀のダーツを撃ち込めば勝てる。

そう信じていたのに大魔王は倒せず、仲間はバラバラになるという絶望的な状況となってしまう。

こうなったらタイムマシンでもしもboxを使う前に戻り「魔法世界にさせない」と行動にうつすドラえもんのび太

無事、もしもboxに魔法世界を願う前ののび太の部屋に戻った二人は安心したのも束の間、メジューサがタイムマシンの中から追いかけてきている!

必死にホウキで逃げるも石化させられてしまうのび太ドラえもん

絶望→安心→大絶望→敗北の流れと、メジューサの見た目の怖さと声の恐ろしさ。

これはトラウマになっても仕方ない。

 


パラレルワールドを考えてみた


魔界大冒険はパラレルワールドという概念を初めて知った作品である。作中でドラミちゃんとドラえもんが説明してくれている。

 

魔界大冒険では

普通の世界。魔法はなく科学の世界

魔法の世界。もしもboxでのび太が願った世界。科学は迷信とされている。

の2つの世界が出て来る。

まったくの並行世界ではなく微妙に交わっている場面もあり、それを考えるのも楽しみのひとつだ。

 

疑問その1


ある日、普通の世界でドラえもん石像のび太の石像が現れる。

風雨の夜、のび太がもしもboxで魔法世界を望み、魔法世界になった興奮で石像の存在を忘れ石像の行方には触れていない。

これは単に忘れていただけだと思うけどね。

 

 

疑問その2


出来杉は魔法と科学があったが魔法が廃れ、科学が残ったと説明していた。

このことから、魔法世界というのは魔法が強く残り、科学はあまり進まない世界だとわかる。

それならば科学の塊のドラえもんは消えてしまうのでは??

科学が発展したからドラえもんが誕生した。魔法世界では科学は迷信という扱いだったので、ドラえもん存在できないんじゃ?と

いう疑問が出てくる。

 

 

疑問その3


タイムマシンでもしもboxを使う前に戻って魔法世界にさせないという場面。

タイムマシンで戻れるなら並行世界ではなく一つの世界線上にある世界なのでは?

メジューサが追ってきたのは普通の世界なのにのび太はホウキで飛べているというのも謎だ。

 

この後石像にされたのび太ドラえもんだが、もしかしたら何も知らない過去ののび太ドラえもんの世界をすでに魔法世界に巻き込んでいたのかもしれない。

 

 

疑問その4


ドラミちゃんが虫の知らせという道具でピンチを嗅ぎ付けやってくる。

石化を解いた後に事情を知ると、ドラミちゃんのもしもboxで元の世界に戻せばいいと言ってくれた。

このドラミちゃんが来た世界は果たしてどちらなのか?

 

普通の世界だからドラミちゃんが来てくれたと思っていたが、もしもboxで元の世界に戻すなら既に魔法世界なのかもしれません。

 

魔法世界の未来にドラミちゃんが存在するのかどうか。

並行世界なのにタイムマシンで駆けつけられるのかどうか。

謎は深まる。


結局、のび太パラレルワールドでのめでたしめでたしをよしとせず、ドラミちゃんの力を借りて魔界に戻り大魔王デマオンを倒す。

 

疑問その5

 

平和な地球で別世界の人間であることを美夜子にカミングアウトアウトするのび太

美夜子さんは魔法が発展した世界だからこそ生まれた存在だから普通世界には存在しないかもしれない。これは分かる。もう会えない存在だ。

だが、この世界にもドラえもんのび太はいたのでは??

でなければ、魔法世界にしたときに2人の存在がすんなり受け入れられないはず。

その2人は魔界との戦いを何も知らないことになるのだろうか?


ホラー的な怖さもあり、こんなに考えることが沢山あるSF的なパラレルワールドもありなストーリーが97分でまとめあげてるというのが凄い。

 


まとめ


のび太の「魔法使えたらなぁ」から始まった魔界大冒険。のび太くん、あなた魔法 よりも魔法みたいなドラえもんの道具を使えてるの忘れないで!
私は魔法よりドラえもんがいて欲しい

怖さありパラレルワールドあり、分からなくても面白いが、どうなんだろうと考えている時間が一番楽しい作品である。

 

以上、映画『ドラえもんのび太の魔界大冒険』 たまこ の感想でしたฅ(´꒳ `ฅ)ꪆ

 

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 ↓リメイク版『映画 ドラえもん のび太の新魔界大冒険~7人の魔法使い~』の感想記事はこちら↓

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