大迫力の海の大冒険は楽しかったからこそ、ストーリーの矛盾がちょっと気になるかなという作品でした。
ドラえもん映画38作品目映画『ドラえもん のび太の宝島』の感想を書いていきます。
公開 2018年3月3日
上映時間 109分
監督 今井一暁
脚本 川村元気
主題歌「ドラえもん」
作詞・作曲・編曲 星野源
間奏作曲 菊池俊輔
うた 星野源
挿入歌「ここにいないあなたへ」
作詞・作曲・編曲 星野源
うた 星野源
ざっくりあらすじ
夏休み、のび太は「本物の宝島を見つけてみせる!」と友達に宣言する。
ドラえもんのひみつ道具「宝島探し地図」で宝島を見つけたのび太。そこはテレビで話題の太平洋に新しく出来た島だった。
さっそく宝島への冒険へ出掛けたいのび太だったが、ママとパパに「夏休みの宿題がおわってから」と止められてしまい家出同然で飛び出してしまう。
のび太が作った船で宝島への冒険へと出航するドラえもん、のび太、しずかちゃんとジャイアンにスネ夫。
いざ宝島に近づくと海賊と名乗るやつらに襲撃を受け、しずかちゃんが連れ去られてしまった。
しずかちゃん連れ去りのどたばたで海でフロックという少年を拾ったドラえもん。
少年フロックは海賊のメカニックで宝島は巨大な潜水艦だと言う。
ドラえもんたちはしずかちゃんを助けるため、フロックは妹セーラを助けるため一緒に潜水艦を追いかける。
海賊に拐われたしずかちゃんはセーラと間違えられていた。
セーラはしずかちゃんを匿い二人は仲良くなった。
海賊の船長シルバーはフロックとセーラの父親であること、父シルバーは母のフィオナが亡くなってから人が変わり何かの野望をもち研究していた。
その野望は地球にとって危険なものだった──。
海賊船長ジョン・シルバーの思惑の謎
これがよく分からなかった。
シルバー船長の思惑をざっくり説明すると、
妻フィオナを亡くした後、シルバーは2295年の未来に地球が滅亡していることを知ってしまいます。
その滅亡から逃れるため地球脱出の「ノアの方舟計画」を画策していました。
地球からエネルギーを吸いとりそのエネルギーを潜水艦(宇宙船)地球脱出に使うというものです。
しかし、その地球からエネルギー抜くという行為で地球にとって危険なものなためドラえもんは必死に止めようとする──。
ここで感じた疑問が5つ
①地球滅亡を恐れて逃げるために地球のエネルギーを抜きいま地球滅亡させるつもり??
②「子供たちの未来のため」と言いながら息子フロックと娘セーラを置き去りにしかねないタイミングで計画実行しようとしたの??
③地球からエネルギー抜くにしても滅亡直前の未来でやってよ! のび太の生きる時代でやる必要性あるのだろうか? 滅亡時期が2295年なら過去すぎない??
④地球滅亡の未来を知ったなら逃げる計画より回避の努力をすればいいのに。
⑤タイムマシンが実在しタイムパトロールもある世界です。未来の地球の観測とコントロールを司る国際組織くらいあるでしょ。
シルバー船長がジタバタせずとも滅亡の危機回避のため働く大人はいるはず。そこと協力しましょう。
子供むけアニメにあまり突っ込んこと言うのも野暮ですが、もやもやしてしまった部分です。
親子和解でいい話で終わりましたが、滅亡のことは何も解決していないような?
もしかしたらシルバー船長が地球エネルギーを抜くことが未来の滅亡の原因なのかもしれない?
今作は映像、音楽がいかにも大冒険という大迫力で良かった。
その勢いでストーリーを押し通そうとして失敗してしまったのかな?という印象です。
親子の話
のび太がパパとケンカして家出同然で飛び出してしまうところから冒険が始まりました。
映画のラストはシルバー船長とフロックの親子のいざこざにのび太は自分と重ねて合わせ考えていましたが……全然違うよね?
シルバー船長とフロックの拗れは分かる。
でものび太は「夏休みの宿題を終わらせてから」という至極全うなことを言うママとパパに反抗しただけですし。
映画のCMでもよく流れていたのび太のセリフ『大人は絶対間違えないの?』『僕たちが大事にしたいと思ってることはそんなに間違ってるの?』という刺さる内容。
大人も間違えるし子供が大事にしていることは間違いではないですが、のび太の状況では薄く感じてしまいます。
『ドラえもん のび太の海底鬼岩城』の時に「キャンプは夏休みの宿題が終わってから」と言われ3日で夏休みの宿題を終わらせたのび太はどこへ行った!
あの時ののび太は偉かったよ。
ドラえもんもお世話ロボットなんだから宿題やらせる努力をしよう。
可愛いが溢れてる
今回は迫力ある海の冒険と女の子の友情が良かったです。
しずかちゃんとセーラが海賊船で過ごした時間が楽しかった。
よく知らない場所で働きながら居場所をつくれるしずかちゃんも逞しくて好きです。
泳げないナビ機能つきクラゲちゃんもしずかちゃんになついていて可愛い。
たくさんのミニドラが船を操っているのも可愛い。
シマシマの海賊衣装もよく似合っていたミニドラ。
ドラえもんの道具で一番欲しいのはミニドラかもしれない。
毎日どら焼きを買ってあげるから家にきてほしい。
まとめ
前作の『ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険』はストーリーの丁寧さ重視で動きが少なく大人向けにも感じましたが、今作『ドラえもん のび太の宝島』は動き重視の子供受けの良い作品になっています。
ここまで前作とは極端に方向性の違うドラえもん映画だったことは良い意味で驚き、楽しむことが出来ました。
大迫力の海の大冒険は楽しかったからこそ、ストーリーの矛盾がちょっと気になるかなという作品でした。
以上、映画『ドラえもん のび太の宝島』 たまこ の感想でしたฅ(´꒳ `ฅ)ꪆ
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