ペット家族感動ものミュージカル多め映画！
クレヨンしんちゃん映画第15作品目『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ 歌うケツだけ爆弾!』の感想を書いていく。
『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ 歌うケツだけ爆弾!』
公開 2007年4月21日
上映時間 102分
監督 ムトウユージ
脚本 やすみ哲夫
オープニングテーマ 「ユルユルでDE-O!」
作詞 ムトウユージ
作曲 中村康就
編曲 岩崎貴文
クレヨンフレンズ from AKB48
エンディングテーマ 「Cry Baby」
作詞 Naoki Takada
作曲 Naoki Takada & Shintaro "Growth" Izutsu
編曲 Shintaro "Growth" Izutsu
うた SEAMO
あらすじ
地球から遠く離れた宇宙を航行していた『ケツだけ星人』達の宇宙船。
その宇宙船の近くに突如巨大な岩石天体が現れる。
避けることが出来ないと知ったケツだけ星人達は巨大隕石に向けて次々と円盤型の特殊爆弾を放ち、その大爆発によって巨大隕石を粉々に吹き飛ばした。
しかし、爆弾の一つは巨大隕石の岩が崩れて外れてしまったために爆発せず、そのまま銀河系、太陽系内を飛び、地球の沖縄に向けて飛んで行った。
しんのすけ達野原一家は、ひろしの勤続15年のごほうびで沖縄旅行を楽しんでいた。しんのすけとシロは浜辺で遊んでいる最中、不思議な形の円盤を発見する。
危険を察知したシロがしんのすけを突き飛ばすと、円盤はオムツのような形になり、シロのお尻にはまってしまった。
円盤の正体は、爆発せずに地球に落ちていったケツだけ星人の特殊爆弾だった。
その存在をいち早く察知した宇宙監視センター・「Unidentified Nature Team Inspection（通称：UNTI（ウンツィ））」は爆弾を回収するために動き出し、沖縄から帰る途中の野原一家を追跡する。
そこへ同じく特殊爆弾の存在を知って爆弾を手に入れようとする美人女性テロ集団・通称「ひなげし歌劇団」が現れてUNTIを妨害。
ひなげし歌劇団の団長・お駒夫人はしんのすけにシロを渡すよう詰め寄るが、結局逃げられてしまう。
そんな中、家に帰って来た野原一家の面々は、待っていたUNTIの長官・時雨院時常からシロのお尻についた物体が地球を丸ごと破壊してしまうほどの強力な爆弾である事を聞かされる。
爆弾をシロから分離する事は不可能と知ったUNTIは、シロもろとも爆弾をロケットに乗せ宇宙に打ち上げて処理する……つまり、地球を救う為にシロを犠牲にすることを決定。
ひろしとみさえは戸惑うが、しんのすけだけはこの要請を断固拒否、シロを連れて家を飛び出した──。
ミュージカルなクレヨンしんちゃん
クレヨンしんちゃん映画は過去作品にもたびたびミュージカルなシーンがあった。
登場人物が歌ったり自分の世界に浸って妄想するのはクレヨンしんちゃん映画でよく見られていたが、今回の『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ 歌うケツだけ爆弾!』はミュージカルを全面に押し出していた。
シロに取りついた爆弾を狙う美人女性テロ集団・通称「ひなげし歌劇団」は登場の度に歌って踊って演技して、その存在だけでミュージカル映画になる。
ミュージカルを挟むとストーリーの流れが止まるため苦手とする人もいるかもしれないが、敵が歌劇団だからミュージカルも挟むよねと受け入れやすい設定だと思う。
私は華やかなミュージカル演出は好きだった。
クレヨンしんちゃん映画にしては上映時間がちょっと長め(102分)だが、あっという間に終わった。飽きずに最後まで楽しめた。
愛すべきシロと家族愛
今作の映画はしんのすけとシロの絆、友情物語。
とにかくシロが賢くて健気で可愛い。
沖縄旅行に来ていた野原一家は帰りの飛行機機内にシロを「ぬいぐるみ」として連れ込もうとしていたのだが、みさえは「ぬいぐるみなんだから何があっても動いちゃ駄目よ」とシロに言い聞かせていた。
その直後にシロに取りついた爆弾を巡りUNTI（ウンツィ）とひなげし歌劇団はシロの取り合い(投げ合い)軽い乱闘になる。
シロは言いつけを守って投げられてもジッと動かずぬいぐるみに徹していたのが健気で可愛い。
本当にシロは賢い良い子だな。
そんな可愛くて賢いシロに取りついた爆弾はどうやっても外れない。爆弾は地球を破壊してしまう威力があり、宇宙監視センターUNTI（ウンツィ）はシロと爆弾を宇宙に打ち上げようと計画する。
ひろしとみさえは大人なので地球の危機を理解して悩み、しんのすけは純粋にシロの命を優先していた。
もちろんひろしとみさえもシロの命を大切に思っていただろうが、ごちゃごちゃ考えてしまうのが大人の残酷なところなのだ。
しんのすけはシロを連れて逃亡するも、雨にうたれ疲労で眠ってしまった。雨の中で倒れるように眠りに落ちたしんのすけを心配し、シロは自らUNTI（ウンツィ）のもとに行った。
ここはべたべたな展開でいかにも泣かせにきている。まんまと泣いてしまったのが悔しい。
泣くよ！ しんのすけがシロを思う気持ち、シロのしんのすけを思う気持ち、しんのすけの「シロだって家族！」という言葉にも涙しちゃうよ。
べたべたなありがち展開だがペット家族感動もの好きなら絶対好きな映画である。
敵のUNTI（ウンツィ）の長官・時雨院時常は珍しいタイプの悪人
UNTI（ウンツィ）の長官・時雨院時常はサイコパスってやつだと思う。
良心が異常に欠如している他者に冷淡で共感しない
慢性的に平然と嘘をつく
行動に対する責任が全く取れない
罪悪感が皆無
自尊心が過大で自己中心的
口が達者で表面は魅力的
うん。サイコパスだ。降ろせる猶予があるのに計画が崩れるのが嫌だからと人間ごと
打ち上げを強行してしまうのだから。
クレヨンしんちゃん映画の敵は悪人ながらも仁義というものを分かっている人物が多かった。
ウンツィ長官は悪意の自覚がない悪人で、クレヨンしんちゃん映画にしては珍しいタイプで本当に嫌なやつだ。
そんなウンツィ長官(悪人)にはちょっとしたお仕置きがあったが、正直、そんな生ぬるいお仕置きでは気が済まない。
エンディングアニメーションが良かった
ケツだけ星人の爆弾で苦労させられた野原一家だったが、エンディングアニメーションでケツだけ星人が地球のしんのすけとシロに謝罪にきていたのが良かった。
本編でもエンディングでも桜の映像が綺麗で、桜という出会いと別れの象徴の花は感動もの映画としてより引き立てていたなと思う。
まとめ
『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ 歌うケツだけ爆弾!』はペット家族感動ものミュージカル多めの映画。
ひねくれた展開もなく素直に感動できるシロの物語だった。
ほっこり映画なので一度は見て欲しい作品だ。
以上、映画『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ 歌うケツだけ爆弾!』たまこ の感想でしたฅ(´꒳ `ฅ)ꪆ
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