派手さはないがゆったりとした絵本のような世界観が楽しい映画!
クレヨンしんちゃん映画第16作品目『クレヨンしんちゃん ちょー嵐を呼ぶ 金矛の勇者』の感想を書いていく。
『クレヨンしんちゃん ちょー嵐を呼ぶ 金矛の勇者』
公開 2008年4月19日
上映時間 93分
監督 本郷みつる
脚本 本郷みつる
オープニングテーマ 『ユルユルでDE-O!』
作詞 ムトウユージ
作曲 中村康就
編曲 岩崎貴文
エンディングテーマ 『人気者で行こう!』
作詞・編曲 DJ OZMA
作曲 星蘭丸
うた DJ OZMA
ざっくりあらすじ
暗黒世界ドン・クラーイの帝王アセ・ダク・ダークは、人間界を支配しようと企んでいた。
しかし、闇を打ち払う「三つの宝」と「勇者」の伝説を知ったダークは、「三つの宝」の一つである「銅の鐸」を奪取。
残る二つの宝「金の矛」と「銀の盾」は一ダークの企みを知ったある男によって「金の矛」と「銀の盾」は人間界へ送られる。
その頃、しんのすけはデパートでアクション仮面の新作のおもちゃ「アクションソード」を買ってもらう。
ところが家に帰って箱を開けてみると、アクションソードは木製ものさしに変わっていた。
夜中に不思議な体験をしたり、幼稚園からの帰りにシロにそっくりな黒い犬・クロを拾ったりといつもとは違う日々を過ごす。
ある夜、目を覚ましたしんのすけは突然家を訪ねてきたプリリンというセクシーな女性に出会い、彼女に頼まれて一緒に外出する。
しかし、プリリンの正体は人間界に送り込まれたダークの部下だった。
しんのすけはダークの策略にかかり、人間界とドン・クラーイを繋ぐ扉を開いてしまう。
翌日、しんのすけが開いてしまった扉から闇が人間界に流れ込み、その影響で野原家に様々な災難が降りかかっていく。
そんな時、しんのすけの前にマタ・タミという少女が現れる。
彼女はしんのすけが「金の矛」に選ばれた勇者だと告げ、しんのすけを守るためにやってきたのだという。
マタと共にダークと戦う決意をしたしんのすけだったが、マタが現れたことを知ったプリリンは色仕掛けでしんのすけを言葉巧みに騙し、マタを封印してしまう。
それにより世界はダーク達によって作られた偽物の世界になってしまった。
元の世界に戻すため、野原一家は立ち向かう──。
物足りなさを感じた
物語の始まりはもののけ姫やゲド戦記などジブリのような壮大さに「これクレヨンしんちゃんの映画だよね?」と思うような始まりだった。
そこから野原家の日常へと場面はかわるが、ちょっと不思議なしんのすけの体験と少しずつくるっていく日々の繰り返しは「世にも奇妙な物語」のよう。
そして全体的に『クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険』に似た世界観。(これは同じクレヨンしんちゃん映画だから当然といえば当然だが)
これらと似ているのが悪いという訳ではない。
ただジブリのような壮大な始まりからすると最後は尻すぼみに感じてしまう。
世にも奇妙な物語ほどの不気味さ怖さはない。
『クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険』よりホラー感もなくハラハラドキドキも少ないため、比べてしまうと物足りなさを感じてしまうだろう。
ハラハラドキドキが足りないのも戦闘が遅い、少ないのに原因があると考えられる。
金の矛と銀の盾は映画タイトルにもなっているのだから、もう少し矛と盾を使った戦いを見たかった。
終盤になってやっと出てきたがドタバタと勢いで終わらせられていて存在感が薄く残念だった。
また、異変を感じているのはしんのすけだけなのが長すぎた。
最終的にはひろしとみさえも異変に気付き野原一家として戦うが、開始から1時間くらいまではしんのすけの言うことを信じるものがいなかった。
これまでのクレヨンしんちゃん映画作品では野原一家が団結して困難に巻き込まれたり乗り越えたりするのが主流だったため、しんのすけ1人で悩んでいるのがもどかしい。
絵本のような世界観で好き
いろいろと批判めいて書いてきたが、私は
『クレヨンしんちゃん ちょー嵐を呼ぶ 金矛の勇者』は好きな作品だ。
絵本のような淡く柔らかい雰囲気、絵本のような色使い描写、絵本のようなちょっとだけ怖さを感じるストーリー。
淡々と進む物語は派手さはないが絵本のような独特の世界観が好き。
しんのすけが夜の世界に迷い混んだ時の町並みが本当に素敵だった。
強く印象に残る映画ではないが、子供向けとして基本を押さえた安心して見ていられる穏やかめな作品だと思う。
まとめ
絵本のような独特の世界観が素敵な作品。
物足りなさを感じてしまうがゆったりとした穏やかなストーリーは個人的には好みだった。
以上、映画『クレヨンしんちゃん ちょー嵐を呼ぶ 金矛の勇者』たまこ の感想でしたฅ(´꒳ `ฅ)ꪆ
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