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東野圭吾『眠りの森』-有名バレエ団で起こる殺人事件!加賀恭一郎シリーズ第2弾

加賀恭一郎シリーズ第2作品目。
刑事になった加賀恭一郎が事件を捜査する!
シリーズ2作目だけれども前作の『卒業』を未読でも大丈夫な内容である。

 

 

 


『眠りの森』

 

あらすじ

名門バレエ団で男が殺された。被疑者は居合わせたバレリーナ。正当防衛を主張するが、その証拠は見つからない。
事件が混迷をきわめる中、『眠りの森の美女』を模した殺人事件が起こる。
捜査にあたる加賀恭一郎は、被疑者の親友のダンサーと出会う。気丈に稽古に励む彼女に惹かれながらも、辛い決断の時が迫る──。

裏表紙より引用


加賀恭一郎シリーズ第2作品目


(1989年5月に講談社より“推理特別書下ろし”作品として刊行されたもの)

全328ページ


解説 山前譲

 

刑事ものミステリー小説

 

探偵がフーダニット、ハウダニットホワイダニットを推理するミステリーとは違い、あくまで刑事として捜査にあたる加賀恭一郎。
たまにキラリと冴え渡る加賀刑事の閃きで行き詰まっていた捜査状況を打開する。

捜査により少しずつ判明する事実と丁寧な人間関係描写で、自分なりに推理しながら読みすすめられて面白い。

 

ほんのり恋模様


お堅いイメージの加賀恭一郎が気になる女性と少しずつ仲良くなっていく。
メインは事件捜査のためがっつりした恋愛ではないが、第一印象良し、なんとなく気になる、目で追ってしまう、徐々に惹かれていく加賀の様子に本人より読者の方が先に恋だと気づいてしまうだろう。
派手な恋愛も嫌いではないが、ほんのり恋模様にニヤニヤしちゃう。

 

バレエ団で起こる殺人


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名門バレエ団で発生した殺人。
強盗を返り討ちにした正当防衛のようだが、捜査中にバレエマスターが毒殺される。
強盗への正当防衛は本当なのか? バレエマスター毒殺事件とつながっているのか?


バレエ団という特殊な世界で生きるダンサー。華やかにみえて稼げない生活、ダンスのために理想の体型になるためにおこなう過酷なダイエット。
バレエに疎くても、人生のすべてをバレエに捧げているダンサーたちの情熱と苦悩は伝わってくる。


狭い世界で生きているバレエ団の人たちは傍目からみると自分勝手な人たちばかりだ。
そのため動機についても納得できる。人生を潰された犯人に同情してしまう。

全ての事件にもっと穏便に済む方法があったはず。

事件の真相は明らかになったけれど、このバレエ団はどうなるのかなどなど、その後が気になる 。

 


まとめ

刑事ものミステリー加賀恭一郎シリーズ第2弾!

加賀が女性に惹かれているのにニヤニヤしつつ、後半からは事件解決へ一気に進んでいき面白かった。
誰が悪いのか何が悪かったのか、ちょっぴり切ない読後感。それも心地よい。
やはり東野圭吾作品は読みやすくあっという間に読み終わるオススメの一冊。

 

 


以上、東野圭吾『眠りの森』 たまこの感想でした🐯