たまこのとられこblog

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御手洗潔シリーズ『占星術殺人事件』島田荘司衝撃のデビュー作

 

御手洗潔シリーズ第1作品目、島田荘司デビュー作
読書に目覚めたばかりのころに難しすぎて挫折したことのある作品。読みきれた達成感でいっぱいである。
やっぱり難しかったけどね!

 

 

 


占星術殺人事件

密室で殺された画家が遺した手記には、六人の処女の肉体から完璧な女=アゾートを創る計画が書かれていた。その後、彼の六人の娘たちが行方不明となり、一部を切り取られた惨殺遺体となって発見された。事件から四十数年、迷宮入りした猟奇殺人のトリックとは!?
名探偵御手洗潔を生んだ衝撃作の完全版登場!

裏表紙より引用

改訂完全版 2013年8月10日 発行
(1981年に発表された島田荘司のデビュー作)

講談社

全529ページ

 


読書初心者には難しい!

私(たまこ)は、読書の楽しさを大人になってから知ったため読書歴が短い。
読書に目覚めはじめたころ、とりあえず「ミステリー オススメ」であげられている作品やシリーズから読み始めようと調べていた。『占星術殺人事件』はだいたいのオススメミステリーにランクインされていた作品だ。

そして超読書初心者なときに『占星術殺人事件』を読んでみた結果、挫折したよね。

難しい! ページ数多い!

まず最初の50ページ手記の部分で心が折れた。
頑張ってその後も読み進めたけどトリックも文章も難しくて読むペースも掴めなかった。
読書初心者には難しすぎた。
「まだいまの私には早すぎたのだ」と読むのを止めた小説はいくつかあるが、本を読むことに慣れてきてから『占星術殺人事件』に再挑戦してやっと読みきれて嬉しかったな。
この複雑なトリックや人間関係を把握しきれたことに「読書レベルあがってる!」と達成感があった。

まあ、いま読んでも難しいなとは感じたけどね。

そんな経験から超読書初心者さんにはオススメできない。


40年前の事件の捜査

御手洗のもとに昭和11年(1936年)に東京で起こった事件についての相談があった。
「小説内の現在」が昭和54年(1979年)なので、御手洗たちにとって40年以上前の事件だ。

これ、2021年のいま読んでるとちょっと混乱する。御手洗たちの世界の1979年でさえ42年前なのだ。その時代も想像でしかないのにそこからさらに40年以上前だと?
80年以上前の事件か、歴史じゃん。


80年前の昭和11年(1936年)は科学捜査なさそうだとわかりきっているからまだいい。
42年前の昭和54年(1979年)の御手洗たちのいる現在がどこまで出来るのか。
DNAはなさそう。血液で身元判明はできそう。
携帯はなさそうだけどFAXは?
御手洗たちに昔っぽさや古さを感じないため探偵たちの生きる時代にもどかしさを感じてしまった。

 

漫画・金田一少年の事件簿

占星術殺人事件』のトリックが漫画『金田一少年の事件簿』に出てくるある事件のトリックとまったく同じだった。
金田一少年の事件簿がトリックを真似したと争っていたことはうっすら記憶にあったが、それが『占星術殺人事件』だったとは知らなかった。

私は金田一少年の方を子供の頃に読んでいて、占星術殺人事件を読み進めていくなかで金田一のトリックと同じだと気づいた。
先に漫画の金田一少年でトリックを把握していたから占星術殺人事件の難しい小説でも理解できたと思う。
前知識がなかったら難しすぎるの最上級になっていた。


御手洗潔シリーズ

占星術教室を営む御手洗潔が探偵役の人気シリーズ。
気分屋な御手洗と彼に振り回される石岡くん。二人はシャーロック・ホームズとワトソンくんような探偵と助手コンビ。王道ミステリーの典型で好き。
御手洗は鬱病らしく、ホームズよりも偏屈気分屋で付き合いにくそうである。
なぜ友人兼助手の石岡くんが付き合ってられるのかが疑問なくらい御手洗は面倒な人間だ。
登場人物についての気なるあれこれは今後でてくるかもしれない。

シリーズがたくさん続いているのでこれかも楽しみがいっぱいである。

 

まとめ

王道ミステリーの面白さと登場人物の魅力で今後のシリーズが楽しみな作品。
ただ、文章が難しく、人間関係やトリックも複雑なため読書初心者さんにはオススメしない。

 

以上、島田荘司占星術殺人事件』 たまこの感想でした🐯