死霊館シリーズのスピンオフ作品
シリーズ時系列では最も古く、悪魔ヴァラクのルーツが明らかに!
『死霊館のシスター』
あらすじ
1952年、ルーマニアの山奥にある聖カルタ修道院でひとりのシスターが首吊り自殺をした。
カトリックでは聖職者の自殺は大罪とされるため、バチカンはバーク神父と見習いシスターのアイリーンに現地調査を命じた。
首吊り死体の第一発見者である村人フレンチーの案内で聖カタル修道院に到着した神父とシスター。ふたりはすぐさま調査しようとするが、修道長から「徹夜の礼拝があるから翌朝に出直せ」と言われてしまい、その日はなにもせず修道院に泊まることに。
その夜、バーク神父とシスターアイリーンは修道院に邪悪な力に支配されていると感じとり、修道院に何が起きたのかを本格的に調べ始める。
すると修道院ははるか昔に聖カルタ公爵が建てた城であり、ここで悪魔を呼び出すために儀式を繰り返していた過去が判明したのだった──。
原題:The Nun
【公開】
アメリカ合衆国 2018年9月7日
日本 2018年9月21日
【上映時間】
96分
【製作国】
アメリカ合衆国
【配給】
ワーナー・ブラザース映画
【監督】
コリン・ハーディ
【脚本】
ゲイリー・ドーベルマン
【出演者】
タイッサ・ファーミガ
デミアン・ビチル
ジョナ・ブロケ
【ジャンル】
ホラー
シリーズ分類、順番
【死霊館シリーズ】
『死霊館』(2013年)
『死霊館 エンフィールド事件』(2016年)
『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』(2021年10月公開予定🇯🇵)
【アナベルシリーズ】
『アナベル 死霊館の人形』(2014年)
『アナベル 死霊人形の誕生』(2017年)
『アナベル 死霊博物館』(2019年)
【シスターシリーズ】
『死霊館のシスター』(2018年)
【スピンオフ】
『ラ・ヨローナ〜泣く女〜』(2019年)
【ストーリー時系列での順番】
『死霊館のシスター』(2018)
『アナベル 死霊人形の誕生』(2017)
『アナベル 死霊館の人形』(2015)
『アナベル 死霊博物館』(2019)
『死霊館』(2013)
『ラ・ヨローナ 泣く女』(2019)
『死霊館 エンフィールド事件』(2016)
『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』(2021年10月公開予定🇯🇵)
ネタバレ無し感想
死霊館シリーズのスピンオフ作品。時系列的に『死霊館のシスター』がシリーズの始まりなのでいきなりこの作品から見てもOK!
ただ、『死霊館 エンフィールド事件』に登場する悪魔が出てくるので、そちらを先に見た方がより楽しめるかもしれない。
修道院でシスターが首を吊るというショッキングな場面から始まる。その不可解な自殺の調査をするためバーク神父とシスターアイリーンは修道院を訪ねる。
ほとんど修道院が舞台なのでストーリーの幅、壮大さは少ない。
暗くて古い修道院の雰囲気と悪魔ヴァラクの誕生についての説明が主なのでホラー慣れしている人にはあまり怖くないかもしれない。
ホラー入門的な作品。
ネタバレ有り感想
危機感!
暗くてじめじめした古い修道院で起きたシスター首吊り自殺を調査に来たバーク神父とシスターアイリーン。
この二人、危機感あるんだか無いんだか。
修道院に着いた途端、翌朝に出直せと門前払いされてしまう。仕方なく修道院に泊まって翌朝また訪ねようとするが、深夜、バーク神父は邪悪な何かによって墓地に生き埋めにされてしまう。
アイリーンが助けて事なきを得るが、翌朝になって律儀に修道院の調査に行くふたり。
なんでやねーん! 明らかに邪悪な存在を感じたんだから、近隣の村に戻ってバチカンに連絡とろうよー。
絶対に悪魔いるじゃん、応援要請しないと! 二人ともここで殺されてしまったらまた次の調査隊がなにも知らずに来ちゃうよ、危ないよ。
そもそもバチカン側がこの二人に調査を命じたのも、二人には特殊な能力(悪魔払い系)に長けているからなんだろうけど、悪魔って二人で倒せるの?
しかも修道院の中での調査はふたり別々に行動してるし。危機感足りないよ!
危機感といえば、この修道院は徐々に悪魔に乗っ取られつつあったのにシスターたちが外部に助けを求めなかったのかな?
村人フレンチーは修道院に食糧の定期配達をしていた。彼に手紙を持たせてバチカンに報せれば、シスターたちにも村にも影響出る前に助けが来たんじゃないかなと。
こんな感じでツッコミどころ満載な映画でした。まあホラー映画というのは概ねそういうものだけど。
もうちょっと丁寧に描いてほしかったけど、舞台が修道院だけだから長くなるとダレてしまいそうだ。それを考えると飽きないで見れるちょうど良いテンポ感だった。
悪魔
今作品は『死霊館 エンフィールド事件』に登場した地獄の侯爵悪魔ヴァラクの誕生について分かった。(ような気がする)
ヴァラクは蛇の首領で、蛇の悪魔も登場する。この蛇悪魔はバーク神父が過去に悪魔払いした少年に取り憑いていた悪魔だった。
バーク神父を覚えているのか恨みを忘れてないかのごとく執拗にバーク神父に襲いかかる。
そして消える……いつ消えたかな?
蛇の悪魔だからヴァラクに従って登場したという設定も映画を見ている最中にはまったくわからず、なんならいま気付いたくらいだ。
蛇の悪魔vsバーク神父、ヴァラクの乗り移ったシスター悪魔vsアイリーン、ときどきフレンチー。
最後はアクション全開の怒濤の展開で蛇の悪魔がいつ消えたかとか細かいことがわからなかった。
分からなかったけど面白かったので、勢いって大事だな。
シスターアイリーン
アイリーンがとにかく美しい!
白い修道服が綺麗で見惚れちゃう。
あれを着こなせるのは美人だけ。着る人を選ぶ残酷な服だよ白い修道服。
アイリーンが妻霊能力者ロレイン・ウォーレン(死霊館シリーズの主人公夫妻の妻)にそっくりで驚いた。
そっくりというか本人かと思った。でもロレイン役の人がアイリーン役を演じてるにしては年齢的に無理がありそうだけど……。
調べてみたらアイリーン役のタイッサ・ファーミガ(27歳)はロレイン役のヴェラ・ファーミガ(48歳)の実妹だった!
そりゃあ、そっくりな訳だ!
わざわざ姉妹起用でロレインとアイリーンを似た役者にしたのには意味があるのかな?
アイリーンも不思議な能力を持っているようなので、ロレインと何か縁がある設定とか。
作中時系列的に『死霊館のシスター』は1952年の出来事で、『死霊館 エンフィールド事件』が1977年の話。
ということは、もし縁があるならロレインとアイリーンも姉妹説もありえるのかもしれない。
フレンチー(超ネタバレ有り!注意!)
シスター自殺騒動のあった修道院に食糧配達をしているフレンチー。調査に来た神父たちの案内人も勤める。
村では子供たちが死に、畑が枯れていく。
村人たちは修道院が悪魔に乗っ取られて村に影響を及ぼしているせいだと考えていた。鋭い。
その噂を聞いたお人好しフレンチーは修道院に調査に向かった神父とシスターを助けに行く。
悪ぶっていて適当に生きているようにしているが実はいいやつ。
ラストのラストでフレンチーが……という終わり方だったのだけど、フレンチーいつ悪魔に乗っ取られたの?
悪魔って一部でも他人に憑依できるのかどうかにもよる。
ラストで地獄の扉へ吸い込まれた悪魔ヴァラクは完全に封印されたように見えた。
吸い込まれる前にフレンチーに一部分でも憑依させていたのだろうか。
だとしたらいつ?封印されたシスター悪魔は何?
そのあと、20年後のウォーレン夫妻がフレンチーの悪魔払いをしている映像を教材にしているところで終わる。
『死霊館 エンフィールド事件』では少女にヴァラクが取り憑いていた。
ウォーレン夫妻のフレンチーへの悪魔払いは失敗だったのか。
日本人だから悪魔や、悪魔払いとはに馴染みがなさすぎて、感覚的な微妙なニュアンスが掴めなくて難しい。
まとめ
『死霊館 エンフィールド事件』に登場したシスター悪魔[地獄の侯爵ヴァラク]のルーツに迫る前日譚的な作品。
勢いがありダレることなく最後まで楽しめる王道悪魔ホラー映画。
死霊館シリーズをまだひとつも見ていなくても『死霊館のシスター』から楽しめる!
以上、映画『死霊館のシスター』たまこの感想でしたฅ(´꒳ `ฅ)ꪆ
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