クレヨンしんちゃんのホラー映画枠!
クレヨンしんちゃん映画4作品目『クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険』の感想を書いていく。
クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険
公開 1996年4月13日
上映時間 97分
監督 本郷みつる
脚本 原恵一
オープニング - 「パカッポでGO!」
作詞 ポエム団
作曲・編曲 木村貴志
挿入歌 - 「変だ変だよ、ヘンダーランド」
作詞 原恵一
作曲 荒川敏行
うた 酒井知香子
エンディング - 「SIX COLORS BOY」
作詞 麻倉真琴
作曲・編曲 浅倉大介
うた 雛形あきこ
ざっくりあらすじ
ゴーマン王子はメモリ・ミモリ姫を救うため二人のオカマ魔女・マカオとジョマに立ち向かったが、マカオとジョマの魔法によって、呪いをかけられてしまう。
しんのすけの通う双葉幼稚園では、遠足で群馬県に新しく出来た遊園地「ヘンダーランド」へ遊びに行くことになっていた。
新しく出来たばかりの遊園地はCMも大人気で園児たちは大喜びだった。
ヘンダーランドを回っている途中、しんのすけはひまわり組のみんなとはぐれてしまい、迷い混んだサーカスのテントで涙を流す綺麗な人形をみつける。
そしてトッペマ・マペットという不思議なねじ巻き人形と出会う。
喋り動くことができる人形のトッペマは、ヘンダーランドは異世界の魔法使いであるオカマ魔女・マカオとジョマが潜む城であることを語る。
しんのすけにどんな願い事でも叶えられる魔法のトランプを手渡し、マカオとジョマの地球征服計画を阻止するよう協力してほしいと頼む。
そこへマカオとジョマの部下、クレイ・G・マッドが襲ってきたがなんとか撃退するも、チョキリーヌ・ベスタの魔法を受けトッペマは金色のぜんまいを残し消えてしまった。
トッペマは呪いによって夜の間しか姿を現すことが出来なくなっていた。
夜になりしんのすけにマカオとジョマの地球征服計画を阻止するよう協力してほしいと再度頼むが、しんのすけは怖がって断ってしまいトッペマはまた姿を消した。
数日後、ス・ノーマン・パーと名乗る雪だるまの様な男がしんのすけを探しに春日部へやってきた。
双葉幼稚園の教育実習の先生として現れ、一躍人気者となる。
明るくおしゃべり上手なス・ノーマン・パーにしんのすけもすっかり仲良くなっていたが、彼が魔法のトランプの存在を知っていることを知り危機感を覚える。
その日、ス・ノーマン・パーは野原家に言葉巧みに押し入る。しんのすけはス・ノーマン・パーは悪者だと訴えるが、みさえやひろしはすっかりス・ノーマン・パーを信じきっていて聞き入れてもらえなかった。
夜になりみさえとひろしを眠らせしんのすけに襲いかかるス・ノーマン・パーを魔法のトランプで追い払うことに成功する。
しかし退散する際にヘンダーランドの招待券を残していった
その招待券を使って野原家はヘンダーランドに遊びに行くことに。
しんのすけは尚もひろしとみさえにス・ノーマンに騙されていると訴えるが、それは夢の話だと相手にされない。
ヘンダーランドを満喫するひろしとみさえだが、しんのすけは楽しめずにいた。
帰宅することになりやっとしんのすけは安心することができた。
ひろしとみさえはトイレに寄ってから家路につく。
帰宅後、しんのすけはひろしとみさえに襲われる。ふたりは本物のひろしとみさえではなく人形だったのだ。
危機一髪なところをトッペマに助けられ、ひろしとみさえはマカオたちに捕まったことに気づく。
ひろしとみさえを助けるため、しんのすけはトッペマと共にマカオとジョマを倒すことを決意をする──。
トラウマになるホラー映画
『クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険』は小さい頃に見て怖くてトラウマになった映画だ。
ヘンダーランド遊園地はメルヘンで楽しそうだが、悲しげで綺麗なBGMはそこはかとない不安を誘う。
不思議なねじ巻き人形トッペマ・マペットに、マカオとジョマの地球征服計画を阻止するよう協力してほしいと頼まれる怖いからと断るしんのすけ。
普段のしんのすけは何事にも動じないふてぶてしい心の図太さをもった幼稚園児だ。
トッペマのような可愛らしい子に頼まれたらよく考えもせず二つ返事で了承してしまいそうなものだが、怖いからと断るのは珍しい。
しんのすけ目線で見ていたから、怖がるしんのすけに感情移入してこちらも怖くなってしまう。
雪だるま男ス・ノーマン・パーがやってきたとき、しんのすけはス・ノーマン・パーが悪者だと気付き周りに訴えるも誰も信じてくれない。
誰も信じてくれない、誰も助けてくれないという恐怖は典型的なホラー展開だ。
やっとス・ノーマン・パーを追い払っても敵地ヘンダーランド遊園地へ遊びに行くことになってしまう。
せっかくの遊園地を楽しめないしんのすけが喜んだのは帰宅すると言われてからだ。
ここでひろしとみさえはトイレに行き、夕焼け空を見ながらベンチで待つしんのすけは影のみの演出なのも孤独さを増していた。
さりげなくも良いホラー描写だと思った。無言のひろしとみさえと共に帰宅する場面も何かが変なのは感じていても、それが何なのか、口に出してはいけないおそろしさがあった。
ギャグも多くて決してホラーだけではないが、ヘンダーランドの大冒険はクレヨンしんちゃん映画のなかでもトラウマ級ホラー映画だろう。
音楽の力
音楽の中でもトッペマの歌は、ヘンダーランドって「私は~トッペ~マ~♪」ってやつでしょ? といつでも思いだせるくらいには忘れることはなかった歌だ。
この歌もチム・チム・チェリーのようなもの悲しくてちょっと怖い。
ヘンダーランド遊園地のCM「なんかー?へんだー」もキャッチーなフレーズで耳に残っている。
つい口ずさみたくなる言葉や音楽、映像による視覚より聴覚に訴えるものがある作品だ。
トッペマを待たずにヘンダーランド遊園地へ乗り込むシーンもそうだが、無音とBGMの使い方がうまい。
しんのすけと一緒に孤独、恐怖、奮起を感じられるのは映像だけではなく音楽の力が大きい。
まとめ
大人になって初めて見たならば、ホラー感はあるがギャグも多くて怖さだけを感じることはない。
『クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険』は音楽の素晴らしい心に残るホラー映画だ。
子供には怖くて忘れられない作品となるだろう。
以上、映画『クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険』たまこ の感想でした🐯
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