ジャイアンの映画と言っても過言ではない!
ジャイアンがカッコいい映画。
ドラえもん映画3作目『ドラえもんのび太の大魔境』のあらすじと感想をちょっとネタバレしつつ書いていきます。
公開 1982年3月13日
上映時間 91分
監督 西牧秀夫
脚本 藤子不二雄
オープニングテーマ・挿入歌「ドラえもんのうた」
作詞 楠部工
作曲 菊池俊輔
歌 大杉久美子
エンディングテーマ「だからみんなで」
作詞 武田鉄矢
作曲 菊池俊輔
歌 岩渕まこと
あらすじ
春休みに大冒険がしたいとジャイアン、スネ夫に請われ、のび太はドラえもんと大冒険を探しはじめる。
同じ頃にのび太は野良犬を拾いペコと名付飼うことに。不思議なペコはのび太を手伝い大冒険になりそうな謎の巨神像を見つける。
のび太、ドラえもん、しずか、ジャイアン、スネ夫とペコで謎の巨神像を目指しアフリカのヘビースモーカーズフォレストに向けて出発する。
ペコの正体
ヘビースモーカーズフォレストを抜けたどり着いたのはバウワンコ王国。
そこは外界から閉ざされ人間とは違う進化、犬の国だった。
ペコは喋ることができバウワンコ王国のクンタック王子であることが判明する。
王国はダブランダー大臣に支配されペコは命からがら逃げてきていたのだ。
ダブランダーの狙いは禁断の古代兵器を復活させて世界征服をすること。
ペコの先祖で謎の巨神像のモデルであるバウワンコ一世の予言「5000年後に王国は危機に陥る。王国が危機に陥った時、10人の外国人が巨神像の力をもって国を救う」という言い伝えを胸にペコ、国王親衛隊長ブルススとのび太たち5人は戦いに挑む。
ペコが王子であることを告白するシーンは谷底のおどろおどろしい音と光の中で、とってもホラー的で怖い。
のび太たちはペコが喋ることも王子であることもあっさり受け入れているのが、さすが不思議慣れしている子供たちだなと感心してしまう。
映画のラストでペコは姫と結婚?したみたいだし、犬の国では成人年齢に達しているのかも。なんとなく人間で言うと18歳くらいかな?
王子であることから教育もされていて精神年齢は高め。のび太たちのことは子供に見えていたかもしれない。
ジャイアンの責任感
ジャイアンはヘビースモーカーズフォレストを目指す途中のジャングルで「ひみつ道具は置いていけ」と命令する。
ひみつ道具が無いことで大ピンチに陥り、命令を出したジャイアンは責任を感じ葛藤した。
自分のせいでピンチになり、仲間は泣いてしまう。小学5年生でなく大人でも責任を感じ自己嫌悪と罪悪感に押し潰されてしまうよね。
そのジャイアンを慰めるのはまだ犬のフリをしているペコだ。
ここからジャイアンとペコの友情は始まっていく。
タブランダーの古代兵器に追い詰められバウワンコ王国の森でのび太たちとの別れを決意したペコ。自分のせいで外国人ののび太たちを国のゴタゴタに巻き込み申し訳ないと謝罪し、湖から外界に出られるからと告げ一人でタブランダー兵との戦いにむかっていく。
ペコの背中を見送る5人の中でいち早く動いたのはジャイアンだった。
「ペコだけじゃだめだ!おれもいくぜ!
お前らさっさと湖へ向かえ!
さっさと行かねぇと山火事で火炙りだぞ!」
ジャイアンはみんなに協力を求めることもなく一人で行くことを決める。みんなに「火炙りだぞ」と告げていることから、自分は死ににいくという覚悟でペコを助けに行ったのだ。
カッコいいジャイアン!
小学5年生なのに無理しないで!
「自分の責任でみんなのピンチ」という状況はジャイアンも経験していたためペコを放っておけなかったのでしょう。
ジャイアンが落ち込んでいた時に慰めてくれたのもペコ。同じ境遇でなくてもきっとジャイアンはペコを助けに向かったかもしれない。
ここで『だからみんなで』が流れるのが良い!
その後、ドラえもん、のび太、しずかはペコとジャイアンに合流。
少し遅れて怯えていたスネ夫も合流し、ジャイアンは泣いてしまう。
ここは『だからみんなで』の、自分一人では何もできないが、みんなと力を合わせれば一緒に強くなれるという内容の歌詞と合致しています。
みんなの友情に涙してしまうシーンだ。
気になるあれこれ
- 珍しくママ公認で犬を飼うことになるのび家。パパは特に動物嫌いではなさそうでママが良いならいいというスタンスらしい。ペコのお行儀がよく、ペコを見習ってのび太もお行儀よく過ごしていたのでペコがいなくなってママが一番残念に思っているかもしれません。ペコがいないことを野比家の家族はどう納得したのだろう。
- ダブランダーの秘策である古代兵器の空飛ぶ船と火をふく車。うん。たぶん世界征服は無理だと思うし、犬の王国が見つかったら逆に支配され研究対象にされてしまう未来しか見えない。
- バウワンコ王国は異世界や宇宙、超空間を通っていく設定ではなく、地球上に存在する国。外界から閉ざされ行くのは大変だけど、一度行っているドラえもんたちにはどこでもドアでいつでも行けるはず。だから別れもどこでもドア越しに一言ずつあっさりしていたのも納得だ。
まとめ
ペコはのび太が拾い飼っていた犬ですが、ジャイアンとの絆を強く感じた。
ジャイアンもなんだかんだと責任感が強く、5人の中では自分が一番の力持ちであることを自覚している。自分が求められているものが何か分かっている。そんなジャイアンの一面が分かったドラえもんのび太の大魔境でした。
妙に印象に残ったシーン
「ヘビースモーカーズフォレスト!」という映画初登場の出来杉くんの一言。
以上、映画『ドラえもんのび太の大魔境』 たまこ による感想でしたฅ(´꒳ `ฅ)ꪆ
↓リメイク版『映画 ドラえもん 新・のび太の大魔境~ペコと5人の探検隊~』の感想記事はこちら↓
※AmazonPrimeビデオの作品は時期によっては配信終了している可能性がありますのでご注意下さい